カテゴリー別アーカイブ: 第十三章 終わりに

終わりに

※本編をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。

従軍記はこれでおしまいです。

祖父は帰国後、三女をもうけ、平成四年一月十六日、享年七十八歳で亡くなりました。

生前はお酒好きで寡黙で几帳面な人というイメージしかありませんでした。戦争に関しても、「マラリアで死ぬ思いをした」ということしか聞いてなかったので、それで帰国したのかなぐらいに思っていました。まさか砲撃を掻い潜るような体験をしていたとは知りませんでした。

全体を通して戦争が日常の延長にあることを強く意識させられました。それだけにあれだけ大変な目にあっておいて、「もう戦争はこりごり」が感想というのも強く共感させられました。

この従軍記のブログ化は原本をまとめおこした父をはじめ、母にも大分手伝ってもらい、感謝しています。

最後にここまで長々と読んで頂いてありがとうございます。従軍記というと私達とは関係の無い遠い昔の出来事のように思ってしまいますが、昭和十六年にブログがあったらこんな感じなんじゃないだろうかという具合に、気楽に読んでいただけたら幸いです。